芝生(TM9)の庭にして約10年の経験から【芝張り後の土壌改良】の方法について実際の写真と合わせて手入れ順にお伝えしていきます。
「芝生(TM9)を張って5〜6年目以降から土壌改善をはじめ、現在ではフカフカ感を実感できる芝を維持できています」
参考にしてみてください。
目次
芝張り後の土壌改良【あとからでも粘土質の土を改善する方法】
芝張り後の土壌改良の作業内容と必要な道具は次の通りです。
- 「コアリング」「ローンパンチ」
- 「目砂入れ」「目砂」「デッキブラシ」
- 「土壌改良剤」「カルスNC-R」「硫安」
- 「水やり」
芝張り後の”あとから”土壌改良する場合に気をつけている点は次の通りです。
あとからする土壌改良の注意点
芝生を張って、あとから土壌改良をする場合には以下の2点に注意しましょう。
- 「夏場は控える(目安:気温が30℃以上)」
- 「芝生を張って1年未満」
芝張り後の土壌改良では少なからずとも芝生へのダメージが心配されます。気温が30℃を超える日が続くような夏場(高温期)は控えるようにしましょう。
また、芝生を張って間もない時期(目安:1年未満)は、しっかりと芝を根付かせる期間にあたるため、基本的には土壌改良をする必要はありません。
実際の写真と合わせて「芝張り後の土壌改良」の方法についてご紹介していきます。
硬くなった土を取り除くコアリング
ローンパンチを使って硬くなった芝生の土を取り除くコアリングを進めていきます。
目安になりますが10cm〜15cm間隔になるように芝生全体に穴あけを開始。
ローンパンチを使って穴を開けるごとに”硬くなった土(コア)”を掻き出せないほど・・・。穴あけを1回するごとにドライバーを使って穴に詰まった土を掻き出していました」
土壌の硬さの目安
- 約80kgの筆者がローンパンチを踏み込んでも容易に穴を開けることができない
- 子供(小学4年生)でも容易にコアリングできる
硬くなりすぎてしまった土壌では芝生の生長に影響が出ることでしょう。
- 「芝生の隙間が埋まらない」
- 「水はけが悪くなった」
- 「以前よりも緑化が進まなくなった」など
時間はかかるものの以前よりも芝生の密度やフカフカ感のアップが期待できます。少なくとも年に1回〜2回の土壌改良を推奨。
目砂と土壌改良剤をブレンド
硬くなった土を取り除いた穴へは「目砂」と「土壌改良剤」を混ぜ合わせた「ブレンド目土」を使って穴を埋めていきましょう。
水はけが良く固まりにくい”砂”に対して、水はけが悪く固まりやすい”土”では雨や踏圧などによって徐々に土壌が硬くなってしまうために、芝生を張ったあとからの土壌改良では「砂」を使うことがおすすめ。
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近所のホームセンターで購入した「1袋(14ℓ):400円」ほどの目砂と、土壌改良剤の「カルスNC-R」と「硫安」を混ぜ合わせた”ブレンドカルス”を撒きます。
ローンパンチで開けた”芝生の穴”を全て埋めつつ芝全体に均等になるように撒くのがポイント!
芝の根を乾燥から防ぐためにコアリングの穴を放置するのはNGです。
カルスはホームセンターでは取り扱われていないので販売店についてまとめています。
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水やりして馴染ませる
ブレンド目砂を撒き終えたら最後に芝全体に水やりを行います。
ホースの口は「シャワー」や「ジョウロ」などに合わせて水の勢いを抑えた状態で優しく水やりをするイメージです。
粘土質の土でも徐々に改善されている実感あり!
時間はかかるものの、コアリング(土壌改良)を始めた当初はローンパンチで穴を開けることに苦戦し、人が良く踏み入れる箇所の芝生はより一層硬くなっていましたが、芝を張ったあとからの土壌改良でも十分に改善できると実感しています。
畑に囲まれている土地柄もあってか、粘土質の土壌のため少なくとも年に1〜2回(春と秋)を目安に土壌改良を約5年ほど続けている現在では、以前よりも”水はけが良くなった”ことや”芝生が柔らかくなった”と実感できています。
- 春:芝生全体の土壌改善
- 秋:箇所を絞った土壌改善
芝生の土壌は硬くなるもの
芝生は雨や人が踏み入ること(踏圧)によって徐々に土壌が踏み固められていきます。
踏み固められた土の中では「芝の根が成長するための隙間」や「雨水の通り道の隙間」がなくなってしまいます。すると水はけが悪くなってしまったり、芝生の生長の妨げになり密度の薄いスカスカの芝生になってしまう原因となります。
土壌の体積を変えることが目的
硬くなった(古くなった)土を掻き出して砂を入れることがベストな土壌改良です。
土を掻き出せるローンパンチに対して、ガーデンスパイクやローンスパイクは芝生に穴を開けることに適した道具です。
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- 穴を開ける:ローンスパイク・ガーデンスパイク
- 土を掻き出す:ローンパンチ
芝張り後にあとから土壌改良するには古くなった土(硬くなった土)を掻き出して土壌の体積を減らすのがベストでしょう。
水はけが良く固まりにくい目砂を入れることで排水性の優れた芝生の生長に適した土壌改良が完了です。
芝生(TM9)の土壌改善【まとめ】
芝生を張ったあとからでも土壌改良することは可能です。主に春の更新作業の際に合わせて土壌改善を進めていくのがおすすめです。
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時間はかかるものの粘土質の土壌でも徐々に芝生の生長に適した土壌を目指すことで、見た目の整った芝生を維持していきましょう。
参考にしてみてください。