カセットコンロ・カセットガスの大手メーカーのイワタニ。
夏だけでなく冬キャンプを始める人が多くなった近年、寒さ対策にカセットガスストーブを用意される人も少なくありません。
中でも、イワタニのカセットガスストーブ【デカ暖】が気になっている人も多いのではないでしょうか。
- 「石油ストーブには燃料の準備を含め、扱いにも抵抗を感じる」
- 「寒い冬キャンプを少しでも快適に過ごしたい」
- 「電気カーペットを使用すると、ヒーターまでは使えない(電源サイトの上限のため)」
- 「小さな子供を極寒の冬キャンプには・・・。奥さんに反対される」
このような悩みをから岩谷産業のデカ暖を購入した我が家です。
「燃料となるのはカセットガス1本のみ」とのこと、実際に冬キャンプで活躍してくれるのか、寒い1月の月終わりに試してみました。
- 「冬キャンプに使えるのか?」
- 「持続時間(燃費)の持ちはどうなのか?」
- 「テント内の快適さは体感できるのか?」
これらの疑問を含め、イワタニの「デカ暖」をレビュー開始!
目次
デカ暖レビュー【開封して基本情報を確認】
早速届いたカセットガスストーブのデカ暖を開封していきます。
梱包材で無駄な隙間なく包装。
箱の中身はデカ暖本体と、取扱い説明書の2点。
燃料となるカセットガスは別売りです。ご自身でご用意ください。
持ち運びが苦にならないサイズ感
デカ暖本体に取手が付いているので取り出し、持ち運びにgood!
見た目は「コンパクトな石油ストーブ」と言ったところでしょう。
500mlのペットボトルを横に置いてみたサイズ感はご覧の通り。
本体サイズ
- 349(幅)×280(奥行)×408(高さ)mm
- 本体の重さは約4,1kg
2ℓのペットボトルを2本分ちょっと程度の重量ですね。重たすぎることもないので車への積み込みも大したことはない印象。
デカ暖の使い方はいたってシンプル
本体裏面にある容器カバーを開けて、カセットガスを装着。
カバーを元に戻したら、本体の側面にある”つまみ”を回せばOK!
点火してまもなくして暖かくなり始めるのも冬キャンプには嬉しいアイテムですね。
石油も・電池も・電源もいらないコードレスでありながら「小型石油ストーブに匹敵する暖かさ」が売りのイワタニのカセットガスストーブ。人気があるのもうなづけますよね。
そんなデカ暖ですが屋内専用の暖房器具として販売されています。
- テント内で使う場合はあくまで自己責任となります。
そこで冬キャンプで使用する際の注意事項をまとめてみました。
【安全第一】冬キャンプで暖房器具を使う際の注意事項
デカ暖に限った話ではありませんが、冬キャンプで”ストーブ”を使用する場合の注意点は主に4つ
- 「換気は必須」
- 「テントに触れ合わないように設置」
- 「予備のカセットガスをチョイ置きしない」
- 「付けっぱなしで寝ちゃダメ」
※詳しく後述していますが、ストーブを使う上での基本的なお約束ごとになります。
冬キャンプに扇風機を持参【風が弱まっていることに気づけますか?】
キャンプだけでなく自宅で暖房器具(ストーブ)を使うときと同様に、換気は必須です。
テント内で過ごす時間が長くなる冬キャンプでは、寒いからといってテントを締め切った状態で暖房をつけるのはNG行為です。
「目に見えない」&「匂いを感じない」一酸化炭素をテント内に充満させないために必ず注意しましょう。
参考例
- 愛用テント:コールマン(タフスクリーン2ルームハウス+)
- ベンチレーション(小窓)は常に4箇所を開けた状態。
- 一酸化炭素チェッカー2種類(別メーカーを用意)
※リビング側2箇所・インナー側2箇所
テント内楽しい時間を過ごすなか「外の風が弱まっていることに気づけますか?」
お酒も入って楽しい時間・・・とはいえ、テント内で暖をとるときは必ずテントの上部に向けて扇風機を回すように心がけています。もちろん一酸化炭素チェッカーも用意し万全の体制で冬キャンプをエンジョイです。
月1ペースでファミリーキャンプを楽しんでいますが、現在まで一酸化炭素チェッカーが鳴り響いたことはありません。
また、当然ながら火の元の近くにカセットガスボンベの放置は危険です。予備のボンベ等はチョイ置きしないように気をつけましょう。
必要な安全機能は揃っているデカ暖、詳しくは次の通りです。
「不安全燃焼防止装置」
周囲の酸素濃度が低くなることで起きる不完全燃焼を、デカ暖が自らガスを遮断しストーブを消化する安全機能。
「立消え安全装置」
テント内に出入りする際など使用中に風などで火が消えてしまった時に役立つ安全機能です。自動的にガスを遮断してくれることでガス漏れを防いでくれます。
「転倒時消火装置」
万が一、倒れてしまった場合でもガスを遮断しストーブを消化する機能。強い衝撃などにも対応。
「圧力感知安全装置」
カセットガスが加熱され圧力が上昇した際に自動的にカセットガスが外れ、ストーブを消化する安全装置。
- 万が一の場合に対応した安全装置ですが、これら4つの機能を発動させないように心がけましょう。
冬キャンプを快適に過ごすためにも、大事なことなので声を”大”にしてもう1度お伝え。
- 「換気は必須」
- 「テントに触れ合わないように設置」
- 「カセットガスのチョイ置きはしない」
- 「付けっぱなしで寝ちゃダメ」
そんなデカダンにも”出来ないこと”があります。
詳しくは次の通りです。
イワタニのカセットガスストーブ【デカ暖のできること&出来ないこと】
実際に冬キャンプでデカ暖を使ってみて感じたことをご紹介。
購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
我が家の実例【冬キャンプ仕様】
- 「電気カーペット(寝室)」
- 「デカ暖(リビングスペース)」
- 愛用テント:コールマン(タフスクリーン2ルームハウス/mdx+)
リビングスペースの暖房器具はデカ暖のみ・・・・。
デカ暖の限界について感じたことは次の通りです。
デカ暖の燃焼時間【寒い冬キャンプに燃費は重要】
イワタニの公式サイトにて確認したところ、カセットガス1本の燃焼時間は約2時間30分とのこと。
詳細レビューは以下の通りです。
- 実測日:2021/1/27天候:晴れ時々曇り
- 気温:7℃(午後17時時点)
- 燃焼時間:17時02分〜19時36分頃(カセットガス1本)
※リビング部分の上部窓(2箇所)は換気のため開けた状態。
体感としては点火してまもなく暖かさを感じられましたが、燃料が少なくなり始めた2時間15分、20分を過ぎたあたりから外気温に負けて、テント内の温度が徐々に下がっていく印象。
- デカ暖の設置場所から約2m離れた距離に置いておいた温度計のピークは11〜12℃
1泊2日のキャンプで使用したカセットガスはトータル4本、一般的なカセットガスを燃料とする暖房器具の燃焼時間はどれも大体同じくらいの燃費のようです。
コスパを考えると可もなく不可もなくと言ったところですが、石油ストーブの手間を考慮して我が家の手放せないアイテムの仲間入り決定です!主に春と秋キャンプで活躍中です。
【換気は必須】一酸化炭素に注意!
カセットガスストーブに限らず、石油ストーブでも同じですが換気は必須です。
一酸化炭素が充満した空間に閉じ込められる訳にはいきませんよね。
- 隙間風があるとはいえテント内を完全に締め切って使用するのは危険行為です。
目に見えないだけにテント内の2箇所以上を開けて空気の出入り口の確保は必ず行いましょう。
一酸化炭素チェッカーの用意しておくとさらに安心ですよ。
5℃以下の寒冷地では付きにくくなる
燃料となるカセットガスボンベですが、5℃以下になると気化しにくくなる特性があり気温が低くなりやすい寒冷地では付きにくい場合があります。
デカ暖でやかんは温められません
残念ながらデカ暖の上部にやかんや鍋などを乗せて温めることができません。
デカ暖のみで2ルームテント内の”暖”は物足りない
キャンプ地にもよりますが、デカ暖のみで2ルームテント内を暖めるのは物足りない印象です。
春や秋の最低気温が10℃前後ほどの季節であれば重宝することでしょうが、10℃を下回る冬キャンプでは暖房効果の高い石油ストーブを用意しています。
- 10℃以上:デカ暖
- 10℃以下:石油ストーブ
冬キャンプでデカ暖の暖かさを検証!
実際に1月下旬の冬キャンプでデカ暖の暖かさを検証、2ルームテント内の気温変化をまとめてみました。
- 季節:「1月下旬」
- キャンプ地:「Neoキャンピングパーク(岐阜県)」
- 当日の予想最低気温:「−1℃」
- 愛用テント:「タフスクリーン2ルームハウスmdx(コールマン)」
- 持ち込んだ暖房器具:デカ暖・石油ストーブ・ホットカーペット
こんな方におすすめ
- 「春から秋頃までしかキャンプに行かない(冬キャンプは休憩)」
- 「デカ暖以外にも暖房器具を揃えている」
- 「石油などの燃料を増やすことに抵抗を感じる」