芝生(TM9)の庭を手入れして約10年の経験から【芝生にできる水たまり対策】について実際の写真とイラストを使って詳しくお伝えしていきます。
使っている道具も合わせて参考にしてみてください!
目次
芝生の水たまり対策【芝張り後の水はけを改善する3つの方法】
芝生の水たまり対策には”芝を張る前”と”芝張り後”では違いがあり、ここでは芝生を張ったあとにできる水たまりの対処法についてご紹介しています。
芝生を張る前の水たまり対策
- 「傾斜を作り水たまりができにくい(雨水が流れる)ように整地する」
- 「土壌に排水パイプを設置する」
芝張り後の水たまり対策
- 「サッチを取り除く」
- 「水たまりのできにくい土壌に改善する」
- 「芝生のデコボコを極力平らにする」
実際に年に1〜2回ペースで手入れを進めている水たまり対策となります。手入れの順番と合わせて参考にしてみてください。
サッチを取り除く
はじめにサッチを取り除くためにサッチングを行います。
芝生の刈りカスや冬枯れした葉など土壌の表面に残った堆積物をサッチと呼び、このサッチが層となって水はけを悪くする原因となるため、取り除いていきましょう。
全てのサッチを取り除こうとするとキリがありませんが、レーキを使って1ヶ所につき5〜10回程度のサッチを掻き出すイメージで十分に効果が期待できるでしょう。
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芝生(TM9)のサッチが取れない【きりがないので程々でOK!】
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水たまりのできにくい土壌に改善する
サッチ(堆積物)を減らしたところで次に水たまりができにくい土壌に改善させていきます。
芝生に水たまりができる要因の一つに芝の土壌がカチカチに硬く締まっていることが考えられます。
人が入ることで踏み固まる(踏圧)や雨水などによって土が締まることで芝生の土壌は徐々に硬くなっていきます。
ローンパンチを使って芝生の硬くなった土を掻き出していきます。
穴と穴の間隔は10〜15cmを目安に穴あけ開始です。
芝生に穴を開ける作業は”エアレーション”と呼ばれ、芝生の生育に必要な養分を土壌に送り届けやすくするための手入れとなります。
中でもローンパンチを使って”硬くなった土を掻き出す作業”をコアリングと言い、最もエアレーション効果の期待ができるおすすめの作業です。
芝生に開けた穴は目砂を使って埋め戻しておきましょう。
ホームセンターなどで探してみると「目土」と「目砂」の2種類が取り扱われていることが一般的ですが、基本的な芝生のメンテナンス時は排水性の優れた目砂を使うことを推奨。
シーン別に目土と目砂の使い分けについてまとめた記事はこちら。
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芝生の目土と目砂の違い【こんな時はどっちを使うべきかを解決!】
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さらに土壌改良資材の「カルスNC-R」を目砂に加えた「ブレンドカルス」でコアリング跡を埋め戻すとさらにgood!カルスに含まれる微生物が硬くなった土壌をほぐしてくれるので芝生の水はけ改善におすすめです。
カルスNC-Rは取扱店が限られているのでまとめてみました。
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ホームセンターで見かけないカルスNC-Rはどこで売ってる?
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芝生のデコボコを極力平らにする
芝生のデコボコ(凹凸)を平らに整えることで水たまりのできにくい対策として有効的です。さらに、見た目の景観も整うので一石二鳥です。
時間はかかるものの、一般的には凹凸の差が目立つ箇所に目砂を撒いて芝生を平らに直していくのがベストでしょう。
詳しくはこちらの記事でまとめています。
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芝生のデコボコを平らにする方法2パターン!手順を写真付きで解説!
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芝生にとって水たまりはいいことなし
長時間水に浸かっている状態が続くと芝生の生育に影響が出るため水たまり対策は優先度の高い手入れと言えます。
具体的には次のとおりです。
- 「根腐れを起こす」
- 「苔やキノコが生えやすくなる」
- 「病害の原因になる」など
「芝生の水はけが以前よりも悪くなった気がするなぁ」と感じたら早めに手入れを進めていきましょう。